料理すること、食べること。管理栄養士 廣野沙織のブログ

科学的に美味しく料理をつくる方法と、食べ物の栄養効果について、レシピ付きで分かりやすく解説しています。

免疫力アップのコツ② 腸内環境を整える

f:id:hironosaori:20181031123129j:plain

 

こんにちは!管理栄養士の廣野沙織です。

前回の記事では、免疫力に関わる栄養素について、そしてそれらの栄養素を摂るためには食事バランスが重要ということをお伝えしました。

 

▼前回の記事

www.hironosaori.com

 

今回は、免疫力アップの2つ目のポイント、「腸内環境を整える」ことについてご紹介していきたいと思います。

 

腸内は最大規模の免疫器官

f:id:hironosaori:20181031123748j:plain

 

腸は消化器官としてのイメージが強いかもしれませんが、実は免疫器官としても重要な役割を果たしています。

腸内に存在する免疫の働きを担う細胞や、抗体(外敵と直接戦うたんぱく質)の数は、なんと体全体の60%以上 [1]

 

さらに、私たちの腸内で生息している、100兆個もの腸内細菌(腸内フローラ)の中には、免疫の働きを活性化させたり[2]、消化管の粘膜免疫を高める[3]ものも存在します。

 

腸内環境を整えることは、免疫の維持・向上にも直結するのです。

 

腸内環境を整えるには?食事ではこの3つを押さえて!

腸内の状態をより良くしていくためには、健康にとって良い働きをしてくれる、「善玉菌」(乳酸菌、ビフィズス菌など)を増やしていくことがポイント。

そのために意識して摂取したいのは、①菌を直接含む食品、②食物繊維、③オリゴ糖の3つです。それらの役割と、食品例をお伝えします。

 

菌を直接含む食品

f:id:hironosaori:20181031125649j:plain

 

乳酸菌やビフィズス菌などを食べ物から直接摂取することで、腸内の善玉菌を増やしていくことが期待できます。

「菌が生きたまま腸に届かなければ意味がない」と思っている方も多いかもしれませんが、実は、菌が死んでしまっても善玉菌の体をつくる成分に有効な生理機能が期待できるため、必ずしも生きて腸まで届く必要はありません[3]

 

<食品例>

  • ヨーグルトやチーズ、キムチ、漬物などの発酵食品には乳酸菌が豊富に含まれています。
  • ビフィズス菌はヨーグルトに含まれていますが、必ず含まれているわけではないので、「ビフィズス菌入り」と記載されているものを選びましょう。

 

食物繊維

f:id:hironosaori:20181031130009j:plain

 

食物繊維は腸内細菌のエサとなるため、腸内環境を整える上では欠かせない成分です。

食物繊維には水に溶けない不溶性食物繊維と、水に溶ける水溶性食物繊維の2種類があります。このうち、腸内細菌のエサになりやすいのは水溶性食物繊維です。

 

<食品例>

  • 野菜類(大根、キャベツ、レンコンなど)
  • 果物類(バナナ、キウイ、りんご、みかんなど)
  • 海藻類(わかめ、昆布、ひじきなど)
  • きのこ類(椎茸、しめじ、えのきなど)
  • 豆類(大豆、小豆、エンドウ豆など)
  • いも類(サツマイモ、こんにゃくなど)
  • 穀類(大麦、オートミールなど)

 

オリゴ糖

f:id:hironosaori:20181031130353j:plain

 

オリゴ糖も食物繊維と同様に、腸内細菌のエサとなって細菌の増殖を促してくれます。

オリゴ糖は人間が消化しにくい成分のため、エネルギーとなりにくい(カロリーが低い)のも特徴。

オリゴ糖は一度にたくさん摂取するとお腹を壊してしまうこともあるので、少しずつこまめに取り入れることをおすすめします。

 

<食品例>

大豆、大豆製品(豆乳や豆腐など)、玉ねぎ、アスパラガス、バナナ、にんにく、ねぎ、ごぼうなど

 

腸内環境を整えて、免疫力アップを目指そう

腸は免疫器官として重要な役割を担っています。

腸内の環境を整えることで、免疫力の維持・向上だけでなく、便秘改善をはじめとする、さまざまな健康効果も期待できます。

特にこれからは体調を崩しやすい季節。この機会にぜひ食事の見直しを行ってみてくださいね!

 

 

参考 

[1] https://bifidus-fund.jp/keyword/kw020.shtml

[2] http://www.t-pec.co.jp/health-news/2017/03.html

[3] https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html